《報告》第9期発達障害療育者研修会(2回目・3回目)

【午前の部(第2回目)】:令和元年12月7日(土) 午前10時30分〜午後12時30分
テーマ:発達障害を理解するために〜作業療法の視点から〜
参加者:15名


【午後の部(第3回目)】:令和元年12月7日(土) 午後1時30分〜午後3時30分
テーマ:行動分析に基づく子どもの支援〜作業療法の視点から〜
参加者:16名

講 師:茨城西南医療センター病院
       作業療法士 根本浩則氏

場 所:神栖市保健・福祉会館 2階 研修室
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 「茨城西南医療センター病院」の根本浩則氏をお招きし、午前は「感覚統合と情緒・社会性の発達の関連性とあわせて感覚発達を促す遊び」を、午後は「気になる行動の解釈と支援」についてお話し頂きました。


 根本氏の講話と当日の資料をもとにまとめたものを紹介します。

【午前の部(第2回目)】 行動分析に基づく子どもの支援〜作業療法の視点から〜

一般的によく知られている人間の感覚には、五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)があります。これらは感覚受容器といわれ、情報をキャッチするセンサー役です。その他にあまり意識することの少ない大事な感覚として、前庭覚(バランス感覚、平衡感覚)と固有覚(筋肉の強弱、関節の感覚)があります。これらのそれぞれが感じ取っている感覚を整理したり、統合したりする脳の働きを感覚統合といいます 。

感覚の受け止め方は人によって様々です。同じ量の感覚刺激でも、脳の状態によっては、処理仕切れなかったり(過剰反応)、十分に感知できない(低反応)ことがあります。発達障害のある子はこれらの感覚情報に偏りや不器用さがあるため、「何かあった時にどうするか」のプロセスが分からず、“何をやろうかな(観念化)”、“どうやってやろうかな(順序立て)”、“よしやって見よう(遂行)”が上手く組み立てることが出来ずにいます。

それには、子どもがどうしたら解決出来るか、ヒントを与えたり(不要な情報は除き)、手順を少なくしたり(必要な情報を強調すること)するなどの、支援の配慮が重要になります。それにより子どもの成功体験となり、それが蓄積されることで子どもの自信に繋がります。


【午後の部(第3回目)】 行動分析に基づく子どもの支援〜作業療法の視点から〜
   《実際の療育場面の映像を見ながら行動分析の仕方を学びました。》

大人は、子どもの行動を「良い」ものと「悪い」ものとに分けて判断してしまうことがあります。子どもにこうあってほしいとか、こうあるべきだという大人側の考えと、実際の子どもの考えにズレが生じたときに問題行動が起こります。大人と子どもの認識のズレに気づくこと、子どもの行動をどう解釈するかが問題行動を考える重要な鍵になります。問題の背景にある原因を明確にすることで、子どもを理解することが本当の意味での支援に繋がります。

子どもにとってのあそびは、子どもが発達していくうえで最も大事な作業になります。作業療法では、子どもが抱えている困難を、あそびを通して分析し、あそびを通してアプローチを行っています。

発達障害のある子は体験したことがないことに対して、イメージ(見通し)がつきにくく、不安が強いことによって挑戦できないことがあります。見本を見せたり、一緒に遊びを楽しんだり、さりげない配慮や工夫がとても大切になります。

 「日々子どものいろいろな様子を見て検証することにより支援方法を学ぶことができます。それによって支援者の経験値を高めることができます。保育現場で様々な工夫をしながら子どもと関わっていきましょう」と講話を締めくくられ、発達障害児支援について学ぶ機会となりました。


神栖市社協では、まだ社会資源の整っていない発達障害児の地域生活支援に、今後も寄り添い注力していきます。その様子はホームページや社協ニュースで発信していきます。


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 茨城西南医療センター病院リハビリテーション部は、就学児を対象に、様々な遊びを通して運動機能やコミュニケーション能力、集中力や問題解決能力などの向上にむけて、ご家族や園とも連携をとりながらお子さんへの訓練を行っています。

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