《報告》第256回地域ネットワーク勉強会を開催しました

cnn256.05.24.001.jpg ◆日時:令和元年5月24日(金)
      午後7時〜午後9時

◆テーマ:「身近な法律家 司法書士の仕事とは」

◆講 師:鈴木伸洋 氏
  カシマ総合法務サービス 司法書士

◆参加者:17名

 今回の勉強会は、生活の中で幅広い手続きを通じて「権利と財産」を守ってくれる司法書士を講師にお招きし、寄せられる相談の中から相続トラブルや多重債務についての相談の流れや解決法についてお話いただきました。

 最近は、“終活”という言葉もメディアで取り上げられ、相続発生をみすえた人生設計を考えている方が増えているとのことです。その中で、生前贈与と相続の違いについて説明がありました。

【生前贈与と相続の違い】

生前贈与 相続
 ‖儔狙 無償 無償
 ∋期 生前(意思能力がある間)契約 死亡時
 A蠎衒 問わない 法定相続人(遺言を除く)
 ず盪 特定の財産 財産全部(負債も含む)
 ダ廼癲僻鷁歙馬函 原則:110万円/1年間
例外:住宅取得資金
   相続時精算課税制度
   配偶者特別控除など
原則:
3000万円+(600万円×相続人)


【生前贈与のポイント】
,△欧訖佑痢箸△欧覦媚廖匹必要なので意思表示ができない状態では無理。
■映間110万円を超える財産をもらうと贈与税の課税対象になる。
親族間の少額売買は、税務上は贈与とみなされる。
そ斬霍愼のための資金等の贈与で申告漏れ、申告忘れが多いので注意。

 法律(民法)では、原則遺言が存在することを前提としており、法定相続分による割合は、遺言のない場合に適用されます。
 遺産分割協議は意外に面倒なことが多いため、遺言の作成は以下の状況では非常に有効となります。
1.相続人の間ですでに争いが生じていて協議ができない状態。
2.相続人の一部に面識のない人や前配偶者の子どもなどがいる。
3.相続人の一部に行方不明者がいる。
4.相続人の一部に未成年者がいる。
5.相続人の一部に認知症の人がいる。
6.特定の人にあげたい(寄付したい)、あげたくない、子どもがいない。
7.相続人がいない。


■債務整理について
 司法書士は、消費者金融などから多数の借入を行い、返済ができなくなる状態になった方からの相談で、借金の整理を行うことがあります。ラジオ等で「過払い請求しませんか」と盛んに宣伝をしていますが、あれは債務整理の一環として払いすぎの利息を取り返す業務で、債務整理の一部というものです。
 司法書士は、簡易裁判所で扱う事件の範囲内(140万円以内の事件)で弁護士と同様の業務を行うことができます。たとえば、取引業者が5社あり、総額300万円の負債があったとしても、各1社あたりの元金が140万円を超えていなければ範囲内で業務をすることが可能です。また基準が元金なので、利息等の額が多くても相談を受けることができます。

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 借金の問題を含め、お金の問題はほとんど解決することができる問題です。解決方法としては、一般的に3つの方法があります。
 ・任意整理・・・裁判所を利用せずに相手方と減額や返済方法を直接交渉して解決する方法。
 ・民事再生・・・裁判所で借金を一部減額したうえで返済方法を変更して解決する方法。
 ・自己破産・・・裁判所で借金を無くしてもらい解決する方法。

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 ・メリット・・・精神的な重圧から解放される。再起が図れる。
 ・デメリット・・・一定期間個人情報に事故情報として登録され、クレジットカード、携帯電話等の分割払いができない。

その他
 クレジットカードの延滞履歴、保有枚数の状況、携帯電話の分割購入や支払延滞状況等は個人信用情報へ登録されます。
 最近多い事例として、携帯電話の料金支払い延滞により信用情報に登録され、住宅ローンの審査が否認されることがあります。電話料金ではなく、あくまでも電話本体のクレジットによる分割払いであることに注意が必要です。
 また、裁判所から訴状等が届いた場合、すぐに開封し内容をよく確認すること、出頭する期日や回答期限が設定されているので無視はしないことが大切です。無視をしてしまうと、自分の言い分があっても、ないものと判断されてしまいます。


 司法書士は、日々の生活の中で法律の知識を必要とする場面に直面した時、難しい法律をわかりやすく説明し、解決法を導き出します。悩んでいるうちに必要な手続きの期日が迫ってしまい、ギリギリで相談に来られる方もいますが、相談を受ける側としても急すぎて対応ができない場合がありますので、ひとりで悩まず、気軽に相談をしてほしいとお話が締められました。
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