★社協職員レポート・・・相手を思いやる温かさにふれ

 神栖市社会福祉協議会では、高齢者の身近な相談窓口として神栖市から「高齢者相談センター」(担当地域:波崎、矢田部、土合)を受託し、一人暮らしや高齢者世帯等の訪問による実態把握や相談対応、必要に応じた見守り等を、地域包括支援センター等と連携しながら行っています。
 ある日、「Aさんの体調不良が続いているため様子を見てきて欲しい。」と高齢者の集いの場のボランティアをされているBさんから電話が入りました。Aさんは集いの場の参加者でもあり、ボランティアとしても一緒に活動をされていている関係で家は離れていますが、これまでにもBさんは友人として見守りをしてくれていました。 YKY048.jpg
 今回、体調がすぐれないAさんに食べ物を届けるなどしていたご近所の共通の友人から、昨日はベッドから落ちてしまったようで幸いケガはなかったが、食欲が落ちているので心配していると、Bさんに連絡があったとのことでした。


 Aさんは一人暮らしで、高齢者相談センターでも訪問歴のあるかたです。唄や踊りがとてもお上手で、ボランティアとして素敵なドレスや着物に身を包み、ときにコミカルな演技でみなさんを楽しませてくれていました。少し前から神栖市の軽度生活援助事業で週1回家事支援を利用されていましたが、この数日前にヘルパーさんから体力が少し落ちているとの連絡を受け、家事支援の回数を増やすことをすすめましたが、まだこのままで大丈夫というご本人の意向を確認した矢先のことでした。

 早速、高齢者相談センターの相談員が様子をみにご自宅に伺ったところ、口内炎ができていて、友人達が持って来てくれるお粥や煮物もたくさんは食べられないとのことでした。体力低下もあるため、緊急連絡先として把握していた市外在住の身内の方に連絡を取り病院受診をすすめました。仕事の行き帰りに立ち寄ってくれていた身内の方がすぐに駆けつけ受診しましたが、点滴を受け自宅に戻ったとの連絡がありました。

 その後すぐに地域包括支援センターに同行訪問を依頼し、介護申請をすすめることになりましたが、介護サービス利用開始までは時間がかかります。その間他に利用できるものがあれば心強いとの身内の方の意向もあり、住民参加型のたすけあい活動の一環である有償サービス「ういるかみす」の利用調整を行い、急遽翌日から協力会員さんが食事作りと見守りで入ってくれることになりました。

 ういるかみすの利用開始から4日目に、協力会員さんからAさんの体調が悪いとの連絡が入りました。地域包括支援センターの看護師に同行訪問を依頼し、高齢者相談員が訪問し状況確認。受け答えはしっかりされていましたが、39℃の発熱と脱水症状があり、すぐに身内の方に連絡を入れ受診。貧血の数値も低かったことから即入院となりました。

 普段からAさんはご近所の方々、ボランティア仲間、友人など多くの方との交流がありました。今回、入院となるまでの間にも連絡をくれたBさんはじめ友人達が様子をみに訪問したり気に掛けてくれていました。 高齢者相談員が訪問した際に、嬉しそうにAさんがみせてくれたものがあったそうです。それは 『いつもやさしくしてくれるおばあちゃん。はやく元気になってください。』 と書かれていた手紙でした。聞けばそのお子さんが小さなときから 「ただいま。」「お帰りなさい。」 と声を掛け合う間柄だったそうです。

 昨今、公的サービスが整備充実されたとはいえ、それだけで当事者の生活すべてを賄いきれるものではありません。体調不良やケガなどいつもと違う状況に陥ったとき心強い味方になるのはご家族はもちろんのこと、ご近所、友人などのサポートです。特に一人暮らしの方にとっては、ときとして命を守るほどの大きな力を発揮することもあります。同時にそこに関わる支援機関もそうしたた支え合いの土台があることで、迅速により効果的なサービスを組み立てることが可能となります。
 日頃からの人と人の関わりのありがたさや相手を思いやる気持ちの温かさにふれ、あらためて、家族、友人等も含めた支援者間の連携の大切さを強く実感させられたケースでした。


                                    〈波崎支所 地域福祉推進センター S〉
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