《報告》「無縁社会に立ち向かう」講演会を開催しました〜平成23年度福祉感謝会〜

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 平成24年2月25日(土)、神栖市保健・福祉会館において「神栖市社会福祉協議会 福祉感謝会」を開催。総勢79名の参加者のもと、本市において、社会福祉活動に関し功績のあった団体(6団体)、個人(8名)を顕彰しました。
 
 表彰式の後は、記念講演会として、「無縁社会に立ち向かう」をテーマに、茨城大学生涯学習教育研究センター准教授 長谷川幸介先生による講演会を開催しました。

 たくさんのご参加と、アンケートへのご協力、ありがとうございました。
  

平成23年度 神栖市社会福祉協議会会長表彰者(順不同・敬称略)


社会福祉団体の役員

  岸田 やす (神栖市遺族会)

  馬場 政子 (神栖市身体障害者福祉協議会)


社会福祉施設の役職員

  渡辺 礼子 (みだ保育園)

  小田 貴子 (神栖市立うずも保育所)


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社会福祉の進展に大きく寄与(ボランティア)

  保立 静  (個人ボランティア。社協事業の福祉教育出前講座サポーターとし
           て、障害を持った方と児童との交流を中心に多年に渡り活動中。)

  岡多 勝弘 (個人ボランティア。高齢者福祉施設等で、唄を通じ利用者との楽
           しい交流を演出するなど長年に渡り地道な地域交流を継続。)

  東ヶ崎 博史(個人ボランティア。図書館ボランティアとして長らく活動。平成
           21年度より「わくわくサロンにこにこ」での実践を継続中。)

  大北 浩平 (個人ボランティア。社協事業のさわやか会食会や地域のわくわく
           サロンでの音響ボランティア等で活躍。)

  ひまわり会
         平成8年発足の、理・美容師によるボランティアサークル。外出困
         難な高齢者や障害者宅を訪問してのヘアーカットを長年継続。

  ほっとサロン   
         平成9年発足の地域サロン活動。大野原地区内の高齢者が集まり、
         ボランティアとともに大野原児童館で月1回開催。

  わくわくサロン知手団地
         平成9年発足の地域サロン活動。知手団地地区内の高齢者が集まり、
         ボランティアとともに知手中央東町区民館で月1回開催。

  ふれあいサロンめだか
         平成9年発足の地域サロン活動。新港地区内の高齢者が集まり、ボ
         ランティアとともに新港公民館で月1回開催。

  平泉わくわくサロン
         平成9年発足の地域サロン活動。平泉地区内の高齢者が集まり、ボ
         ランティアとともに平泉コミュニティセンターで月1回開催。

  わくわくサロン知手浜
         平成10年発足の地域サロン活動。知手浜地区内の高齢者が集まり、
         ボランティアとともに知手浜公民館で月1回開催。


           ※「地域サロン活動」は、地域住民自身がつくる交流の場で、高齢
            者や障害者、子育て中の親子などが、身近な公民館やコミュニテ
            ィセンターなどに集まって気軽に楽しい時間を過ごす活動です。


記念講演会「無縁社会に立ち向かう」

 表彰式の後は、記念講演会となりました。
 今回講師としてお招きした茨城大学、長谷川幸介准教授は、「地域社会論」「生涯学習とボランティア理論」「学校と地域の教育力」「男女共同参画」などを主な研究テーマとし、講演会や研究会等で大変お忙しいところを神栖まで駆けつけてくださいました。

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 この日の講演テーマは「無縁社会」。現代社会の中で無くなってしまったとされる「縁」とはそもそも何か、という話から始まり、「4つの縁(えにし)」、「4つの民(たみ)」というキーワードで、私達がこれまでどうやって地域社会を形成してきたのか、さらに、歴史が大きく変革する中で地域社会を襲った「4つの波」がもたらしたものの正体について、わかりやすく解説してくれました。

 参加した方々は、自分にとっての「縁」や「地域社会」について、「自分の祖父母世代の考え方」「親世代の考え方」との違いに納得したり共感したり、また解説の端々に盛り込まれる長谷川先生の面白エピソードに大笑いしたりと、先生の巧みな話術にどんどん引き込まれていきました。

 お話の中で「人は独りでは生きられない。そもそも人間は“支えてくれる人が存在することを前提に生まれてくる”希有なほ乳類である。」「いつの時代も、その時を生きた人々は“自分の子や孫の世代が幸せに暮らせる社会になる”ことを願って時代の波と戦ってきた」という言葉には、多くの参加者が深く頷いていました。

 講演の後半は「無縁社会に、じゃあどう立ち向かうのか」のお話で、特に「市民協働」をどう考えるか、が中心になりました。といっても難しい講義ではなく、市民協働がめざすものも、先人達がこれまで“縁”として築いてくれたものも、「みんなが幸せになれるしくみ」という点では同じで、これからの幸せづくりは行政も、市民も(社協も)みんなが同じ方向を向いて、話し合いながらつくっていく‥それが市民協働っていうんです! とまとめられました。 DSC03263.JPG

 4つの縁とは「血縁」「地縁」「友縁」「職縁」をいうのだそうです。

 この縁が、民主化や高度経済成長、都市化、少子高齢化などの影響で、薄くなったり切れかかったりしているのが現在の地域社会で、それを長谷川先生は「無縁社会の波が押し寄せている」と表現しています。
 けれど、東日本大震災という出来事があって、多くの人が、「縁」の強さやあたたかさ、かけがえのない縁があるということに、再び気付きはじめたような気がしています。

 あの震災から1年が経ち、「人とのつながり」や「幸せを創る」ことについて、改めてみんなで考えるきっかけになればと企画した今回の講演会でしたが、参加した多くの方々の心にホッコリとお土産が残り、明日から前向きに生きていけるような、そんな講演会だったのではないでしょうか。

 今回の「無縁社会に立ち向かう」講演会は、より多くの方に疑似体験してもらえるよう、長谷川准教授の全発言を活字化し「講演録」としてまとめる予定です。現在急ピッチで活字化(いわゆるテープ起こし)中で、完成次第本ウェブサイト等で公開させていただきますのでお楽しみに。


<福祉感謝会 参加者アンケートの結果から>
回収数:61(回収率77.2%)

○参加者の所属等(複数回答)
  社協関係者‥‥‥‥20名( 32.8%)
  行政関係者‥‥‥‥‥3名( 4.9%)
  ボランティア‥‥‥‥26名( 42.6%)
  地域関係者‥‥‥‥‥4名( 6.6%)
  一般‥‥‥‥‥‥‥‥9名( 14.8%)
  その他‥‥‥‥‥‥‥1名( 1.6%)

○講演会の内容はいかがでしたか?
  大変良かった‥‥‥55名(90.2%)
  良かった‥‥‥‥‥ 5名( 8.2%)
  普通‥‥‥‥‥‥‥‥1名( 1.6%)
  あまり良くなかった‥‥0名( 0.0%)
  良くなかった‥‥‥‥0名( 0.0%)


○講演会終了後に寄せられた感想(アンケート自由記載欄より一部を抜粋しています)

・長谷川先生のユーモアたっぷりの講演が良かった。とてもわかりやすく楽しいお話が聞けました。(同様9件)

・先生のユーモアをまじえた巧みな話術で楽しく聞くことができました。参加して本当に良かったです。(男性、地域関係者)

・楽しいお話の中で、心にとどめておきたい言葉をもらうことができました。ありがとうございました。(男性、社協関係者)

・またこの先生のお話が聞きたい。明るい心になりました。(女性、ボランティア)

・たまに真面目な話に「うんうん」と思い当たることがいっぱい有り、有り難うございました。(女性、一般)

・4つの縁、新しい公共(協働)について再勉強することができました。(男性、ボランティア)

・難しい課題をわかりやすく話してもらえたと思います。(女性、ボランティア)

・無縁‥今の自分には関係ないような気がするが、そうならないよう自分ができることをしてゆきたい。(女性、ボランティア)

・無縁社会。私は土着民‥確かにそうです。職縁を離れて、まず一歩(地域へ)踏みだす声かけ=あいさつの必要性を感じた。(男性、地域関係者)

・改めて「縁」の大切さを教えて頂きました。とても有意義な時間をいただきましてありがとうございました。(女性、ボランティア)

・一生懸命に楽しく聞かせてもらったが、大変難しかったです。(女性、ボランティア)

・何をもって「幸せ」とするのか、みんなが幸せになるためにどうしていったらいいのか‥‥大きな課題をいただきました。ありがとうございました。(女性、社協関係者)

・先生、本日は誠にありがとうございました。先生の講演は大変分かりやすく、これからの人生にプラスになると信じております。先生、これからも身体に気をつけてお過ごし下さい。失礼致します。(女性、一般)

・人間の生まれから、順をおっての講話で、納得のいく話でした。笑いも出て、あきないで終了まで居られました。有り難う御座居ました。(女性、ボランティア)

・無縁社会に立ち向かうために、これから市民ができること、行政が担う部分、社協の役割(かなり重要)を整理して考えることができました。皆が手をつなぐからこその「協働」なんですね。(男性、社協関係者)

・なぜ人は一人では生きていけないのか、を具体的な事例をもとに話してくださったので、とてもわかりやすかったです。時間的にもちょうど良く、笑いの中にも力強く頷かれる姿が印象的でした。後日、別の参加者からも「長谷川先生の話、良かったよ」という声がありました。(女性、社協関係者)

・とても専門的なのに話が分かりやすかったです。楽しく講義を聞くことができました。また、地域のことをよく考えるようにしたいです。ありがとうございました。(女性、一般)

・“無縁社会に立ち向かう”というテーマの中で、先生のお話は大変聞きやすく、また楽しい講演会でした。神栖市は旧神栖町、旧波崎町地域と異なる地域性が存在する中で、仲間とともに無縁社会へ立ち向かえるように、また社協職員として邁進していきたいと思い‥いや、邁進するんです!(男性、社協関係者)

・住民参加のまちづくりのイメージができた。行政任せではなく、市民一人ひとりの関心が地域づくりにつながっていくことを理解できた。(男性、社協関係者)

・今取り組んでいる「地域社会コミュニティ推進活動」に大いに参考になり、共感できるものでした。ユーモアがあり優しい語り口に心やすまりました。ありがとうございました。(女性、ボランティア)

・もっと多くの方に聞いてもらいたいと思った。楽しく、わかりやすく、前向きになれ、元気になれる、とても良い講演会でした。何でもいい、誰でもいい。“つながり”が、人の安心感を基礎づけている事を、改めて理解できた気がしました。ありがとうございました。(男性、社協関係者)

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